横浜赤レンガ倉庫とは? 一体何がある?
こんにちは。ザ・ゲートホテル横浜のスタッフです。本日は、横浜の人気観光スポットとして必ず名前が挙がる「横浜赤レンガ倉庫」をご紹介いたします。横浜赤レンガ倉庫といえば、ショッピングやグルメほか、クリスマスマーケットをはじめとした多くのイベントが人気です。しかし、横浜赤レンガ倉庫を語るには、それだけでは足りません。どんな目的で造られたのか、どんな倉庫なのか…。佇まいを見れば気になるはずです。ではここから、横浜赤レンガ倉庫と何か、何があるのか、見ていきましょう。
横浜赤レンガ倉庫の歴史
1858(安政5)年6月に、幕府とアメリカ総領事ハリスとの間で日米修好通商条約が結ばれ、翌1859(安政6)年7月に横浜は開港しました。横浜開港当初、船舶が着岸できる本格的波止場の建設が国家課題でした。明治政府による第一期築港工事が始まり、1896(明治29)年に鉄さん橋(横浜港大さん橋国際客船ターミナルの前身)が完成。第二期工事は新港ふ頭の建設を目的として1899(明治32)年に開始されました。その一環として建設されたのが、輸入手続前の物資を一時的に保管するための保税倉庫。この保税倉庫こそが、現在の横浜赤レンガ倉庫なのです。横浜赤レンガ倉庫の2号倉庫は、1911(明治44)年に竣工しました。

現在の赤レンガ倉庫1号館・2号館は構造補強など改修工事後の建物ですが、竣工当時の意匠が今に残っています
当時の横浜赤レンガ倉庫は日本が世界に誇る最新鋭の倉庫
完成した赤レンガ倉庫は、荷物用エレベーター、消火水栓(スプリンクラー)、防火扉などを備えた、世界的最新鋭の倉庫でした。耐震技術としてレンガの中に鉄材を埋め込む定聯鉄構法(ていれんてつこうほう)の手法も最新のものです。レンガはすべて国産品。2号倉庫だけで318万個近くのレンガが使われました。

画像中央の4階層塔が、日本初の荷物用エレベーターです。当初は1号館に3基、2号館は2基設置されていました。現在は1号館に1基のみ保管・展示されています



横浜赤レンガ倉庫の避雷針。なかなかお目にかかれない意匠あるつくりです
激動の昭和の終わりと共に港湾倉庫の役目を終えた横浜赤レンガ倉庫
1923(大正12)年に起こった関東大震災では被災をし、終戦の1945(昭和20)年はGHQに接収されて港湾倉庫機能の停止を余儀なくされました。1956(昭和31)年、10年以上に及んだGHQの接収が解除され、再び港湾倉庫としての稼働が始まりました。日本と海外との取引が再開し始めると、横浜港の入港船舶トン数、取扱貨物量は戦前の記録を更新する活況ぶりでした。

昭和40年代以降は海上輸送のコンテナ化が急速に進み、他所で大型コンテナ船に対応した新しいふ頭が整備されはじめました。その影響もあり1976(昭和51)年には取扱貨物量が激減。次第に横浜赤レンガ倉庫の役割が低下しはじめました。それから約10年と少しを過ぎた1989(平成元)年、横浜赤レンガ倉庫は港湾倉庫としての歴史に幕を下ろしたのです。

かつて横浜港で陸揚げした荷物は税関で手続きされた後、貨物は汽車で全国各地へと運ばれました。このレールはその名残です

横浜の新しいシンボルとして2002年リニューアルオープン
横浜赤レンガ倉庫は、文化・商業施設として、2002(平成14)年4月にリニューアルオープンしました。建物内には、コルゲート天井、防火戸、吊戸車、階段室など創建当時の部材が残され、往時の雰囲気を感じることができます。2021(令和3)年に2号館が創建110周年、2023(令和5)年は1号館が110周年を迎えています。200周年、300周年と続いてほしいものです。

横浜赤レンガ倉庫は、みなとみらいのシンボル、横浜を語るうえで欠かせない大切な名所です
横浜赤レンガ倉庫とは
横浜赤レンガ倉庫は、イベント広場を挟んで東側に1号館、西側に2号館の2棟からなります。1号館はショップとレストラン・カフェ、2~3階はイベントスペースとホールの空間です。2号館は1~3階までショップとレストラン・カフェ、そしてフードコートがあります。2号館の西側はバルコニーが設置されていて、海とみなとみらいの景色を一望できるのです。横浜赤レンガ倉庫を一言で表現するなら、“歴史的価値の高いレンガ倉庫のショッピング&飲食の施設”がイメージしやすいかもしれません。

横浜赤レンガ倉庫北側に広がる赤レンガパーク。緑地のある臨港公園として整備されています

画像は、右に「横浜大さん橋」、その奥は「横浜ベイブリッジ」です
芸術や文化を表現・楽しむ場をも備えた、横浜赤レンガ倉庫1号館
横浜赤レンガ倉庫1号館のショップおよびレストラン・カフェは1階に集約されています。そこが2号館とは異なるところです。2階スペースと3階ホールは、ダンス、演劇、音楽、ビジュアルアートなど、芸術・文化の分野で活動するアーティストの創造や表現を繰り広げる場として利用されています。1号館はショッピングやレジャーだけではなく、文化・芸術の育成や促進のための場を提供しているのです。



横浜赤レンガ倉庫1号館1階イメージ。等間隔のガラス床には何があるでしょうか?

レストランやショップなど約65店舗が集結した、横浜赤レンガ倉庫2号館
1号館よりも大きい西側の建物が2号館です。1号館よりも竣工は2年早かったそうです。館内にはショップ、レストラン・カフェ、フードコートなど、約65の店舗が入っています。明治から受け継がれてきた伝統と歴史が感じられる建物の中で、いま欲しいモノ、いま味わいたいグルメに出合えます。

品質の高い専門店ばかりが入っています。特徴ある天井は、ドイツ製波型鉄板で構成した「コルゲート天井」です。コンクリトートを支える強度のほか、耐火の役目もあります



横浜赤レンガ倉庫2号館のおすすめスポット「バルコニー」
横浜赤レンガ倉庫2号館の西側には広く長いバルコニーがあります。2階のバルコニーは、営業時間中であれば自由に出入り可能。3階はレストラン・カフェご利用者の専用スペースになっています。

横浜赤レンガ倉庫のバルコニーは絶景スポット
バルコニーもレンガと重厚なスチールとが生み出す、独特な世界が広がります。異国情緒満点、横浜らしい風景ともいえます。おしゃれで“カッコイイ”空間です。目の前に広がる公園をはじめ、赤レンガパーク、そして右手奥には横浜港と横浜ベイブリッジまでも見渡せます。
設置されたソファは、くつろぎタイムにぴったり。一度腰を下ろしたら、あまりの居心地の良さに、つい時間を忘れて長居してしまいそうです。夕陽が沈む頃からの、みなとみらいの夜景がこれまた絶景。デートスポットにおすすめです。


バルコニーからは、みなとみらいの夜景が一望。ライトアップした横浜赤レンガ倉庫との色の対比も実に魅力的です
横浜赤レンガ倉庫の隠れた人気スポット⁉ 「幸せの鐘」
2階バルコニーの海側には「幸せの鐘」があります。ネット検索をしてみると“恋のパワースポット”なんて書き込みも見られます。知る人ぞ知る、場所のようです。横浜赤レンガ倉庫に出かけた際には、ぜひ大切な人と一緒に鐘を鳴らしてみてください。ロケーションが素晴らしく、思い出づくりにもぴったりです。



横浜赤レンガ倉庫は魅力的イベントが盛りだくさん!
クリスマスマーケットとオクトーバーフェストは外せない!
横浜赤レンガ倉庫では、イベント広場を中心として一年を通しさまざまなイベントが催されます。人気イベントはたくさんありますが、「クリスマスマーケット」を外すわけにはいきません。まちがいなく人気イベントの一つです。期間中は、クリスマスマーケットの象徴“ヒュッテ”(木の小屋)を中心として、クリスマスマーケット発祥のドイツから取り寄せた装飾を会場いっぱいにあしらい、本場クリスマスマーケットの世界観を表現しています。

中央の巨大ツリーは高さ約10m、約2万球のLEDで装飾されました。2024年は15分毎に特別なイルミネーションが登場する仕掛けでした
2003年から始まったビールの祭典「オクトーバーフェスト」も忘れてはいけません。横浜赤レンガ倉庫の一部はドイツ建築様式を取り入れているため、この会場そのものがドイツ・ミュンヘンに限りなく近い雰囲気なのです。ドイツ楽団の生演奏を聞きながら、本場ドイツのビールと料理を味わう。これこそがオクトーバーフェストの醍醐味といえるでしょう。

会場でしか飲めない限定ビールもありますから、ぜひ足を運んでください
今週の横浜赤レンガ倉庫はどんなイベントがあるのか?出かける前にチェック!
春に開催されるイチゴ尽くしの「Yokohama Strawberry Festival(ヨコハマ ストロベリー フェスティバル)」、夏恒例「RED BRICK BEACH(レッドブリックビーチ)」など、他にも注目のイベントが盛りだくさんです。明日はどんなイベントが開催されているでしょう。 以下に、横浜赤レンガのイベントページリンクを貼っておきますから、ぜひチェックしてから出かけてください。
■ 横浜赤レンガ倉庫 イベントページはこちら

2013年から続くYokohama Strawberry Festival(ヨコハマ ストロベリー フェスティバル)も横浜赤レンガ倉庫の人気イベントです
横浜赤レンガ倉庫へのアクセス方法
みなとみらい21地区でも人気の観光スポット・横浜赤レンガ倉庫へのアクセス方法を紹介いたします。なお、土日祝は駐車場および周辺道路の渋滞混雑が予想されるため、公共交通機関のご利用がおすすめです。
横浜赤レンガ倉庫への最寄り駅は2つ
最寄り駅は、みなとみらい線「馬車道駅」と「日本大通り駅」の2駅です。どちらの駅からも距離は同じくらい。徒歩6分です。「日本大通り駅」1出口からですとほぼ道なりのため、迷うことなく横浜赤レンガ倉庫まで歩けそうです。1出口から地上に出ると、すぐ右側に加賀町警察署本町交番があります。その脇を通り、神奈川県庁を右に見ながら道なりに進みましょう。海岸通りから象の鼻パーク横を通る頃には、横浜赤レンガ倉庫が見えてきます。

ザ・ゲートホテル横浜からは歩いて約20分です
その他のアクセスとしては、みなとみらい線「みなとみらい駅」からも徒歩12分、JR「桜木町駅」および「関内駅」からは徒歩約15分です。
ザ・ゲートホテル横浜からは徒歩20分弱。のんびりと散歩を兼ねてのお出かけに丁度いい距離かもしれません。
【電車の場合】
JR/市営地下鉄
・桜木町駅から汽車道経由徒歩15分
・関内駅徒歩15分
みなとみらい線
・馬車道駅または日本大通り駅から徒歩6分
・みなとみらい駅徒歩12分
※所要時間は目安です。運行状況や乗り継ぎ等により異なります。
【バスの場合】
観光スポット周遊バス あかいくつ(横浜市交通局)
・桜木町駅前から赤レンガ倉庫・マリン&ウォーク下車
・港の見える丘公園前から赤レンガ倉庫前下車
連節バス BAYSIDE BLUE(横浜市交通局)
・横浜駅前(東口バスターミナル)からカップヌードルパーク・ハンマーヘッド入口下車
・山下ふ頭から赤レンガ倉庫前下車
■ 横浜赤レンガ倉庫 アクセスはこちら
DATA
施設:横浜赤レンガ倉庫
住所:〒231-0001 神奈川県横浜市中区新港1-1
TEL:045-227-2002(商業施設について 2号館インフォメーション/11:00~20:00)
URL:https://www.yokohama-akarenga.jp/
営業時間:
●1号館 10:00~19:00(2Fおよび3Fの営業時間はイベントにより異なります)
●2号館 11:00~20:00
※1号館・2号館共に、カフェ・レストランの営業時間は店舗により異なります。
※1号館・2号館共に、時期により一部営業時間が変更となる場合がございます。
定休日:施設点検日(年1回)