実業家・原三溪が造園した広大な日本庭園の三溪園
こんにちは。ザ・ゲートホテル横浜のスタッフです。今回は、横浜・本牧地区にある「三溪園」をご紹介いたします。三溪園は、実業家・原三溪が創設した日本庭園です。広大な敷地には17棟の歴史的建造物が巧みに配され、桜、新緑、藤、紅葉など、季節の彩りが見事に調和した景観をつくります。散策途中にランチを楽しめる食事処や茶店もありますので、たっぷりと時間を使って国の名勝に指定されている三溪園の散策を楽しんでください。
三溪園へのアクセスについて
三溪園へは公共交通機関のご利用が便利です。もちろん車でのご利用もできますが駐車スペースには限りがございます。以下は、最寄り駅からの交通です。
最寄り駅から三溪園までのアクセス一例
- 元町・中華街駅下車1番出口、市バス「中華街入口」バス停(8・168系統)に乗車、三溪園入口バス停下車、徒歩5分
- 根岸駅下車、市バス7番乗り場(54・97系統)に乗車、三溪園南門入口バス停下車、徒歩約7分
- 根岸駅下車、市バス1番乗り場(58・101系統)に乗車、本牧下車バス停、徒歩約10分
- 横浜駅下車、市バス2番乗り場(8・168系統)に乗車、三溪園入口バス停下車、徒歩5分
- 横浜駅下車、ぶらり三溪園BUS(土日祝限定)に乗車、三溪園バス停下車、徒歩すぐ
- 桜木町駅下車、市バス11番乗り場(101系統)に乗車、本牧バス停下車、徒歩約10分
- 桜木町駅下車、市バス2番乗り場(58系統)に乗車、本牧バス停下車、徒歩約10分
- 桜木町駅下車、ぶらり三溪園BUS(土日祝限定)に乗車、三溪園バス停下車、徒歩すぐ
※ 三溪園までのバス時刻表や運賃ほか、最新情報は「横浜市交通局ウェブサイト」でご確認ください。
また、お車でのおでかけを含むアクセス詳細は「三溪園 交通アクセス」のページをご確認ください。
見どころたくさん!建築美と自然美とが調和した庭園
先に触れましたが三溪園は広大です。敷地面積は17.5haと、東京ドーム約3.7個分に相当します。園内には17棟の歴史的建造物があり、うち10棟が重要文化財、3棟が横浜市指定有形文化財です。一棟の建造物をじっくり細部まで観賞したり、広い庭園だからこそ建物と周囲の景観と一緒に眺めて調和を味わったり。誰もがシャッターを切りたくなる風景、それが三溪園の魅力です。
園内マップを参考に三溪園を隅々まで散策しよう
今回は見どころとして、正門を入ってすぐの大池から、鶴翔閣、臨春閣、旧燈明寺三重塔、聴秋閣、三溪記念館、待春軒をご紹介いたします。もちろん、ここで取り上げなかった建物や場所も大いにおすすめの見どころですから、ぜひ訪ねてください。

【三溪園 見どころ①】大池を中心とした庭園の眺め
正門を抜けると真っ先に目に飛び込むのが「大池(おおいけ)」です。約550年前に建築された京都・燈明寺(とうみょうじ)から移築した三重塔の姿を奥に望み、広く視界が開けています。絶景です。一帯は外苑と呼ばれ、1906(明治39)年から一般に公開されてきました。
日本の原風景が広がる大池
大池を中心とした春と冬の風景がこちらです。それぞれに趣のある風景が広がります。初夏の新緑、秋の紅葉も美しく、大池のほとりに立つと日本の原風景を見る思いがするはずです。大池のそばには、蓮池と睡蓮池、正門近くには藤棚もあります。季節ごとに三溪園に通って、大池を自分の目線で一枚ずつ記録するのもいいですね。


【三溪園 見どころ②】原三溪の住まいとして建てられた鶴翔閣
この「鶴翔閣(かくしょうかく)」は、原三溪の住まいとして建てられたそうです。名称は、外観が鶴の飛翔する姿をイメージさせることに由来。延べ床面積約950㎡と三溪園の建造物の中でも際立って大きく、まさに鶴が翼を大きく広げているかのような佇まいです。

鶴翔閣の中心的棟の楽室棟
「楽室棟(がくしつとう)」は、創建当初はおもてなしの場として大切な客人を迎えたり、音楽鑑賞に使われたりしたそうです。天井が高いため音響も良かったのでしょう。
鶴翔閣には楽室棟以外にも「茶の間棟」や「客間棟」などがあります。なかでも客間棟は横山大観「柳蔭」や前田青邨「御輿振」の名画が生まれた場所として知られています。

【三溪園 見どころ③】紀州徳川家の別荘だった臨春閣
御門を抜けて三溪記念館の横を通り過ぎると、「臨春閣(りんしゅんかく)」があります。臨春閣は、徳川御三家の一つ、紀州徳川家の巌出御殿(いわでごてん)と呼ばれた別荘を移築したもので、その際に3棟の配置と屋根が変更されました。
“東の桂離宮”と称される臨春閣の景観
奥の森を借景に、池越しに見る臨春閣の姿は内苑の景観の中心といえます。この景色こそ、三溪園が“東の桂離宮”と称される所以です。

【三溪園 見どころ④】春日局が所有した言い伝えの残る聴秋閣
「聴秋閣(ちょうしゅうかく)」は、三溪園内苑の奥に位置します。三代将軍・徳川家光から乳母の春日局(かすがのつぼね)に与えられたとの伝承があり、その意匠は幕府で造営・修繕に関わる作事方を務めた佐久間将監によるものといわれています。
聴秋閣移築を終えて完成した三溪園
移築前は三笠閣と呼ばれていましたが、1922(大正11)年に三溪園へ移築する際、原三溪が聴秋閣と名前を改めました。そして、聴秋閣の移築をもって三溪園は完成したのだそうです。

三溪園散策中のランチは待春軒がおすすめ
三溪園の外苑、旧燈明寺本堂の南側近くに「待春軒(たいしゅんけん)」はあります。散策途中での休憩やランチにいかがでしょうか。木の温もりが感じられる店内では、お食事、季節料理、甘味などが味わえます。おすすめは「三溪そば」。原三溪が考案した100年前のレシピをそのままを再現しています。
そばだけど麺はうどん⁉ の三溪そば
三溪そばの特徴に、麺が特別製麺の“うどん”であること、そしてつゆ(汁)がないこと、この2点があげられます。うどんなのに、なぜ“そば”なのか? 日本では麺類を総じてそばと呼ぶことが多いため“三溪そば”と命名したのが、その理由だそう。麺には、タケノコ、乾しシイタケ、豚ひき肉、ネギを炒めて調理した、とろみのある餡がかかっています。そこに錦糸玉子、絹さや、ハムで彩りを添えて。一度食べたらやみつきです。ちなみに、つゆが無いのは、麺をすする時につゆが跳ねて着物にシミをつくらないようにという、実業家・原三溪ならではの心づかいなのだとか。エピソードにも味のある、三溪そばをぜひ!


店名:待春軒
TEL:045-623-9771(10:00~16:00)
URL:https://taishunken.jp/
営業時間:10:30~16:00(ラストオーダー 15:30)
定休日:水曜日
【三溪園 見どころ⑤】三溪園で最も古い建築物の旧燈明寺三重塔
「旧燈明寺三重塔(きゅうとうみょうじさんじゅうのとう)」は、1457(室町時代・康正3)年創建。三溪園の中で最も古い建物です。京都木津川市にあった燈明寺から移築したのは1934(大正3)年のことだそうです。
旧燈明寺三重塔は三溪園のシンボル的存在
関東にある木造の塔で最も古いものがこの三重塔です。臨春閣や聴秋閣の室内、他の建造物や庭園越しに三重塔が眺められるよう、配置に工夫をしたそうです。ファインダーを覗いたとき、三重塔があるだけで良い一枚になるから不思議。実に趣ある眺め。旧燈明寺三重塔は、今や三溪園を象徴する存在なのです。

【三溪園 見どころ⑥】原三溪所蔵の美術品展示の三溪記念館
実業家の傍ら、美術愛好家としても精力的だった原三溪。横山大観をはじめ、近代日本画家たちの支援、美術品の蒐集、芸術家の育成にも尽力してきました。「三溪記念館」では、所蔵している美術品の一部を常設展示。庭園散策と一緒に美術品鑑賞も楽しみましょう。
1カ月半ごとに展示替え。訪れるたびに新しい展示品が見られる
第1展示室は、実業家・原三溪の業績や、三溪園の歴史をパネル展示で学べます。また、第2、第3を含む展示室では所蔵品展をはじめとした企画展を不定期で開催。約1カ月半ごとに展示替えしているため、足を運ぶたびに異なる所蔵品を鑑賞できるのです。お出かけ前はホームページを要チェックですね。


※画像提供:公益財団法人三溪園保勝会 画像提供:待春軒
▼DATA
施設名:三溪園
住所:〒231-0824 神奈川県横浜市中区本牧三之谷58-1
TEL:045-621-0634
URL:https://www.sankeien.or.jp/
営業時間:9:00~17:00(最終入園 16:30)
定休日:12月26日~31日
入園料
大人(高校生以上)900円
こども(小学生・中学生)200円
横浜市内在住65歳以上(※1)700円
※1 ご住所と生年月日がわかる公的身分証(運転免許証、保険証など)を提示いただいたご本人に限ります。
※営業時間、休日など、団体割引、入園料割引、入園料免除ほか、最新の情報は直接お問い合わせください。