京からかみ工房唐丸の唐紙摺り体験・工房見学体験レポート

今回、ザ・ゲートホテル京都高瀬川のスタッフが「唐紙摺り体験+工房見学」のコースを体験してまいりましたので、その様子をご紹介させていただきたいと思います!

唐丸に到着後はまず、「京からかみ」についてのVTRを見せていただきます。唐紙って何?どんな体験をするの?と思っている方でも、VTRを通して歴史や作り方などを学んでいただいたうえで体験に臨むことができるので安心です。

まずはVTRで京からかみのイロハを学びます。

京からかみについての知識を深めて期待が高まったところで工房へ移動、いよいよ体験がスタートです!まずは職人さんより唐紙摺り体験についての説明をいただきます。今回、唐紙摺りに使用する版木はなんと明治時代のもの。大切に受け継がれてきた版木を使用しての貴重な体験です。ちなみに、京からかみ丸二で保有する中には天保時代や嘉永年間のものもあります。

使用させていただいた版木の裏面に、「明治十六年」の文字が読み取れます。

使用する道具についての説明をいただいた後に版木や文様を摺る和紙を選びます。今回使用できる絵具はゴールドと雲母(キラ)の2種類。雲母は花崗岩の結晶を細かく砕いたもので、パールのような独特の輝きがあります。どの色の紙にどの絵具でどの文様を摺るのか…選択肢が多く、迷ってしまいます。

3種類の版木、ゴールドと雲母の絵具、そして左奥の棚から好きな色の和紙を選びます。

さて、使用する版木と紙、そして絵具を決め、いよいよ唐紙摺りの体験がスタート。果たして上手くいくのでしょうか?そして、どのような作品になるのでしょうか…?

ぶどう柄の細かい文様の版木は140年前に彫られたものです。

まずは刷毛で篩(ふるい)に絵具を塗り、優しく版木に押し当てていきます。全体にムラなく絵具をのせるのがコツです。

絵具をのせ終わると、いよいよ紙に文様を摺る段となります。文様の真ん中に紙の中心が来るように置くのはなかなか難しく、とても緊張してしまいました。紙を置いたら版木の文様が紙にしっかり摺れるよう、手のひらで優しくなでていきます。

真ん中を合わせて紙を置き、優しくなでて文様を移します。

全体をなで終えたら、紙を半分だけめくり「二度摺り」をおこないます。同じ場所にもう一度絵具をおくことで、より質感を高めふっくらとあたかかみのある風合いに仕上げることができるそうです。

半分だけめくり、もう一度絵具を版木に乗せて二度摺りをおこないます。

両サイド二度摺りを終えたら、紙を右上の端から左下へと優しく持ち上げます。さて、出来栄えはいかがでしょうか?

白い紙にゴールドで文様を摺りました。

唐紙摺りの体験では、1名につき3枚チャレンジすることができます。今回は2名で体験し、それぞれ3枚ずつ作品が出来上がりました!同じ版木を使用しても、使用する紙や絵具によって全く印象が異なるところが面白いですよね。職人さんの優しい手ほどきを受け、初めてながらきれいに仕上がったのではないでしょうか?

全部で6種類の作品が出来上がりました!

体験後、絵具が乾くまでの間は職人さんが襖紙に模様を摺っていく実演を見せていただきました。自分の背丈よりも大きな襖紙ですので、予め版木の寸法を測り、目打ちで紙に印をつけてあります。目印があるとはいえ、少しでも版木を置く位置がずれると、最終的な文様もずれてしまいます。さすがは職人さんの技術、版木の文様を手際よく、そして寸分の狂いもなく摺っていく様子は圧巻です。

版木に絵具をのせている様子。
目打ちで小さく印を付け、目安のラインにそろえて紙を置きます。

美しい仕上がりの襖紙。

1000年以上前から受け継がれてきた唐紙の歴史。
実際に手摺りで作品を仕上げ、さらには職人さんの実演も見せていただけるという今回の貴重な体験を通し、京都が持つ歴史の奥深さ、そして伝統工芸の技術に感嘆せずにはいられませんでした。時間にして約1時間の体験でしたが、たった1時間とは思えないほどの充実した内容で、この日に持ち帰った自分で摺った唐紙も良い思い出の品となりました。

平安の世から続く京都の伝統工芸「京からかみ」をご自身の目で見て、触って、体験することで、悠久の京都の歴史・文化へ想いを馳せてみませんか?

SHOP DATA

  • 店名 京からかみ体験工房 唐丸
  • 住所 600-8076 京都府京都市下京区泉正寺町462
  • TEL 075-361-1324
  • URL https://karamaru.kyoto
  • 営業時間 10:00~17:30
  • 定休日 日祝日・月曜日・盆正月

*営業時間、休日など、最新の情報は直接、お店にお問い合わせください。

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