こんにちは。ザ・ゲートホテル雷門のスタッフです。今回は、1801年創業、浅草の地で愛され続けて200年以上という「駒形どぜう浅草本店」をご紹介いたします。みなさん、どじょう料理を召し上がったことはあるでしょうか? どじょうは江戸を代表する味覚のひとつですが、食したことがない人も少なくないでしょう。どんな味がするの? どんな食べ方がおすすめなの? という方も、この記事を読めばどじょう料理を食べたくなるかも。江戸の味「どじょう料理」の魅力をたっぷりとお届けします。
疲労回復や滋養強壮効果も高いどじょう
ザ・ゲートホテル雷門からも程近く、雷門からも徒歩約5分の場所にある「駒形どぜう浅草本店」。こちらの創業は、享和元年(1801年)、徳川11代将軍、家斉公の時代だそう。それから200年以上愛され続け、今もなお、変わらない江戸の味を伝える老舗です。
「どじょう」は、もともと「どぢやう」や「どじやう」と書くのが正しい表記とのことですが、それを「どぜう」としたのは初代越後屋助七。 文化3年(1806年)の江戸の大火によって店が類焼した際に、「どぢやう」の四文字では縁起が悪いと、奇数文字の「どぜう」と変更。これが評判を呼び、店が繁盛したことから、江戸末期には他の店も真似て、看板を「どぜう」に書き換えたと言われています。
江戸時代から庶民に親しまれてきたどじょうですが、栄養価が高いことでも知られています。ビタミンA、B2、D、カルシウムや鉄分を多く含んでいるのですが、中でも、カルシウムの含有量はうなぎの約10倍と言われています。疲労回復や滋養強壮効果も高いので、健康志向の方にもおすすめです。
江戸風情を感じる店構えと愛され続ける味
さて、東京の郷土料理、どじょうをいただきに、「駒形どぜう浅草本店」へ。趣のある佇まいに歴史を感じながら、のれんをくぐり、店内へと進みます。足を踏み入れた瞬間に全身を包む割下の甘辛い香り。目の前には、風情溢れる入れ込み座敷が広がっています。お座敷には、かな板と呼ばれる一枚板が並び、これが、「どぜうなべ」をいただくのにちょうど良い高さのテーブルとなっています。窓の外に目を向けると、緑生い茂る中庭を眺めることができる贅沢な空間です。

「駒形どぜう浅草本店」の一番の人気メニューは、「どぜうなべ」。備長炭にかけられた特製鉄鍋には、どじょうが丸ごとぎっしりと並んでいます。生産者と相談しながら育成し、厳選したどじょうをお酒に漬けて酔わせ、独自の下ごしらえをするから丸ごと食べられるというこだわりの一品。たっぷりのねぎのせ、お好みで山椒や七味をかけていただきます。骨までやわらかいどじょうと旨みが凝縮された割下とが絶妙に絡み合い滋味深い味わいです。
また、お店の方に、ささがきごぼう(650円)との相性が良いと伺い、トッピングしてみたところ、これもまた美味。どじょうとごぼうのハーモニーもぜひ、お試しください。


そのほかにも、鍋にささがきごぼうをしき、頭から背を開いて骨を取り除いたどじょうを並べ、濃いめのタレで煮て、卵でとじた「柳川なべ」もおすすめです。こちらは、昭和中期、どじょう離れが進んでいたときに、食べやすいようにと考案されたものだとか。

また、定食のセットにもついてくる濃厚などぜう汁も見逃せない一品です。こちらは、「どぜうなべ」と同じ方法でどじょうを酒に漬けて酔わせ、江戸甘味噌で仕上げます。どじょうの旨みとまったりとした「ちくま味噌」の甘さが身体にしみわたります。これこそ、江戸時代から代々続く、駒形の味とのことで、〆に必ず召し上げる人も多いそうです。

さっとのれんをくぐり、活気溢れる美食空間へ
重厚感溢れる建物に一瞬気後れするかもしれませんが、ふらりと入ることができるお店です。何度も訪れているのを感じさせるお客様も大勢いらっしゃいました。もちろんひとりでも気軽に入れます。国内、国外、年齢、性別問わず、幅広い方が来店されていました。土日祝日は終日混みあっているそうですが、平日は比較的落ち着いており、ゆっくりとお食事可能。私は平日のオープン前にお店に到着し、並ばず入ることができましたが、その後から、続々とお客様がいらっしゃいました。1階のお座敷のほか、お店の状況によっては地下の椅子席や2階の大広間(椅子席)もご利用いただけます。予約はできないので、お休み(不定休)に注意して、直接足を運んでみてください。
江戸の食体験を、心行くまで楽しんでみてはいかがでしょうか。

SHOP DATA
- 店名 駒形どぜう浅草本店
- 住所 〒111-0043 東京都台東区駒形1-7-12
- TEL 03-3842-4001
- URL https://dozeu.com/asakusa/
- 営業時間 11:00~20:30(LO 20:00)
- 定休日 不定休
*営業時間、休日など、最新の情報は直接、お店にお問い合わせください。
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